トライアスロンのレースといえば沢山の用具を準備しなければなりませんし、レースの時には着替えなどもタイムに含まれますので時間との勝負になります。
着替えくらいはゆっくりさせてもらいたいものですが、トライアスロンのレースにも制限時間が設けられていることが多いのであまりゆっくりも出来ません。
トライアスロンの大会に出ることが決まれば、レースの流れを把握してイメージしながら練習や準備に取り掛からなければなりません。
頭の中では何をすべきか理解していても、いざとなったら慌ててしまい頭が真っ白になることも考えられますので、イメージトレーニングは重要と考えましょう。
レースの流れを確認する
一度でもトライアスロンのレースに出たことがあるのであれば流れを意識できます。
ですが、全く出たことがないとどうすればいいのか解らないかもしれません。
まずはトライアスロン大会のザックリとした日程を考えてみましょう。
- 大会前日 受付・バイクチェック・試泳・ルール説明会など
- 大会当日 スイムスタート→バイク→ラン→ゴール・バイクなどの回収・表彰式
- 大会翌日 バイクなどの回収・表彰式
大会の規模により日程が短くなったり長くなったりしますが、大まかに言うとこんな感じになります。
実際にはもっと細かい流れをイメージして用具を用意し、動きを確認しなければなりませんので、その辺を少し説明しましょう。
大会前日の流れ
トライアスロンの大会は、ほとんどが前日に受付と競技説明会をしております。
これは選手の安全を確保するために当日ではなく前日に行っていると考えられます。
選手受付の際に大会案内やゼッケンなどが渡され、競技説明会の案内があると思いますので、必ず競技説明会には必ず出席しましょう。
また、大会によってはレースで使うバイクをチェックしますし、そのまま前日にバイクを預けたりトランジションのでのセッティングが出来る場合もあります。
その他にスイム会場で実際に泳ぐことが出来る場合もありますので、出来ることなら一度泳いでおくことをお勧めします。
大会当日レース前の流れ
大会当日のレース前にすることは、その日に使うものをひと通りチェックしてバイクやランのセッティングをしなければなりません。
それと共にナンバリングという作業があり、これは自分の腕などにレースナンバーをマジックで書いたりします。
一般的にはバイクとランのセッティングをしてから、スイムの準備をすることになるでしょう。
まずは、バイクを置く場所にヘルメットなどの身に付けるものをセッティングします。
ランのスタート場所も同じであればランシューズなども一緒に置きます。
バイクやランで着替えをする場合は、それらをレース前に全てセッティングしなくてはなりませんので、レース中に取りやすいように置き方を工夫します。
バイクとランのセッティングが出来たらスイムの準備に入ります。
ウエットスーツを着る前に先ほどのナンバリングが必要になりますので、その後にウエットスーツを着るので擦れる場所にはワセリンなどを塗っておきましょう。
レース中の流れ
全ての準備が確認できたらいよいよスタート位置につき、トライアスロンのレースが始まります。
スイムを泳ぎ終わると早速バイクの準備に取り掛かります。ウエットスーツを脱いでヘルメットなどを身に付け、バイクを押して乗車ラインまで行きそこでバイクに乗ります。
バイクが終わると降車ラインの前でバイクを降り、バイクを押して行きランの準備にかかります。
ランではシューズを履けばそのままスタートできますので、あとは走り切るとレースは終了です。
レース後の流れ
意外と忘れがちですが、トライアスロンのレースは終わった後にまたひと仕事あります。
レース直後に全てを回収する場合もありますし、翌日にする場合もありますが、いずれにしてもバイクやスイムで使ったものを回収しなければなりません。
天候によっては回収する際に洗ったりしなければなりませんし、もしかしたらこの作業が一番ツラいかもしれません。
レースをイメージして用具を準備
恐らく沢山のトライアスロン選手がそうだと思いますが、レースの流れをイメージしながら用具を用意していることでしょう。
頭で考えながら用意するものをメモしてもいいのですが、それはそれで机上の空論に終わってしまい忘れ物が出てくるかもしれません。
ですから、私の場合は実際にレースで動く動作をしながら必要な用具を揃えます。
例えば、スイムからバイクに移る時に何をはずして、何を身に付けるかを体を動かしてひとつひとつ確認します。
私は頭の先からから足まで身に付けるものを確認して、その際に一緒にメモなどを取ると間違いが少なくなります。
スイム
まず、スイムの格好は上から下記のとおりです。
- キャップ(大会支給の場合あり)
- ゴーグル
- ウエットスーツ
- バイクウエア・パンツ
- 腕時計
- アンクルバンド(計測バンド)
別途、準備の際にワセリンやタオル・ドリンクなどがあると便利です。
ちなみに多くのトライアスロンレースでは、タイムを計測するチップなどを足首に巻きます。
バイク
バイクが一番用意するものが多いので慎重に準備しましょう。
- バイク本体
- メーター
- ゼッケンシール(大会から支給された場合)
- 給水ボトル
- 補給食
- ヘルメット
- サングラス
- バイクウエア・パンツ
- 腕時計
- ゼッケン・ゼッケンベルト
- バイクシューズ
大会側からバイク本体に付けるゼッケンナンバーが印刷されたシールが支給される場合がありますので、ヘルメットやサドルの下に貼っておく必要があります。
ゼッケンはバイクウエアに取り付けてもいいのですが、ゼッケンベルトに付けておいてバイクに乗る際にはめるだけにしておいた方が楽です。
ラン
- キャップ
- サングラス
- ランウエア・パンツ
- ゼッケン・ゼッケンベルト
- ソックス
- ランシューズ
- 補給食
などが必要になります。
これらの用具を着替えや準備する動作をイメージしながら用意すると、忘れ物が少なくなると思います。
トランジションの練習する
トライアスロンの特徴でもある競技の切り替えをする「トランジション」という行為は、トップ選手にとってはレースの行方を左右する重要なポイントです。
そして一般の選手にとってもそうですが、初心者にとっては尚更緊張する瞬間でもあるでしょう。
どんなベテランの選手でも焦ってしまい、思いもよらぬ失敗をすることがあります。
そんな失敗をしないためにも、少しでもレースでやる着替えなどの動作をやっておく必要があります。
何をどの順番で身に付けるのか、脱ぐ時はどうすれば早く出来るのかなどをある程度練習してみましょう。
特に練習が必要なのはウエットスーツを脱ぐことでしょう。
着る時はレース前なので多少時間が掛かってもいいですが、脱ぐ時はその時間もレースタイムに入るので、どんな選手でも焦ってしまいます。
ウエットスーツにはワンピースやツーピースがあり、ファスナーが前なのか後ろなのか、またファスナーが無いタイプもあるので、そのタイプに応じた脱ぎ方があります。
出来れば実際に海に行って泳ぎ着たり脱いだり出来るのが一番ですが、なかなかそういう機会も少ないと思うので、そんな時はお風呂で脱ぐ練習をするのもアリです。
あとは、バイクからランへの切り替えもとても重要です。
スイムとバイクを終えると、気力も体力も限界に近い状態になっているので靴を脱いだり履いたりすることさえも本当にキツイ作業になります。
やろうと思っていたことを間違えたり忘れることもありますので、シューズを履きやすいように工夫するなど細かいことも必要です。
そのためにも、何度かレースをイメージして練習しておくことは必要不可欠です。
まとめ
トライアスロンは別々のスポーツをする混合スポーツと呼ばれます。
同じ複合スポーツでも陸上の十種競技や、近代五種などは次の競技まで一定の時間があります。
ですので複数の競技を続けてするのは、恐らくバイアスロンとトライアスロンくらいではないでしょうか。
ひとつのスポーツをするだけでも大変なのに、それらを一緒にやるなんてよく考えたものだと思います。
でも、だからこそ完走した時の喜びは大きいでしょうし、そのためにもイメージトレーニングはやっておくべきだと思います。