日本トライアスロン連合(JTU)は7日、国際トライアスロン連合(ITU)に20年東京パラリンピックに向けたルール変更案を提出することを明らかにした。
東京大会の実施種目は8月に決まったが、採用されたのは男女各6カテゴリーのうち4つだけ。東京大会招致に尽力した谷真海(36)のPTS4など男女各2カテゴリーは除外され、大会に挑戦する権利さえ奪われてしまった。
JTUは「すべてのアスリートに挑戦の機会を」(大塚真一郎専務理事)と、プロジェクトチームを立ち上げて検討。
ルール変更が今月10日からオーストラリア・ゴールドコーストで行われるITU理事会の議案に決まった。
開催国の競技団体として提出した変更案とは
開催国の競技団体として提出した変更案は、より障がいの軽いクラスへの出場を認めるもの。
理事会で認められれば、その後競技方法や予選のやり方などが競技委員会で検討される。
パラリンピックの出場権を争う予選は来年からで、現時点の変更なら十分に間に合う。
7月30日のITU理事会では、一部のクラスを「排除」する現案が賛成13、反対1で可決された。
ITU副会長でもある大塚専務理事は「パラリンピアンのいない国の理事やパラに関心のない理事もいた」と振り返る。
ただ、もともとのトライアスロンの考え方は「老若男女、障がいの有無に関係なく、挑戦者はすべて受け入れる」。
同専務理事はこの1カ月、世界各国で基本的な考えを訴えてきた。
10日の理事会を前に、大塚専務理事は「賛同者も多い。手ごたえはある」と自信を見せる。
ルール変更が通れば、2年後の東京パラリンピックは谷はもちろん、すべてのパラトライアスリートが夢を持てる大会になる。